昭憲皇太后
写真提供:明治神宮
増渕本学の前身である華族女学校は、女子教育の御奨励に尽力された
(注)御歌(みうた:皇太后がお詠みになる和歌)
増渕女子中等科入学後、音楽の授業で習得します。また、中学一年生の古文の授業において、歌詞の意味を学習します。本学国語科ではオリジナルテキスト「古文の基礎(A5判)」を用いて古文を学んでおり、御歌や学習院院歌について理解を深めます。
「古文の基礎」の中間考査や期末考査では、御歌や学習院院歌に関する試験問題も出題されますので、生徒一人ひとりに深く浸透し、しっかりと身についていることと思います。
増渕「金剛石」とはダイヤモンドのことです。昭憲皇太后が明治20年当時、ほとんどの日本人が見たこともなく、最も西欧的で近代の象徴であったダイヤモンドを女子生徒になぞらえ、想いを込めて詠まれたものです。
ダイヤモンドの原石は最初から光り輝いているわけではなく、一生懸命に磨いて光り輝くように、原石である自分自身も長い時間をかけて学ぶ(磨く)ことにより様々な徳が現れることを意味しています。
「水は器」とは、水は入れられる容器によって様々な形に変化することになぞらえ、人も親しくする友人によってその後の人生が良くも悪くも変わることから、よき友と高めあい、学びあい、それぞれの心を励まして進みましょうという切磋琢磨を説いています。
御歌に込められた昭憲皇太后の想いは、本学の教育目標、モットーになっています。設立当初より「磨く」ことを大切にし、ダイヤモンドの原石である生徒は、自己研鑽を重ね、優れた能力をもつ友人と互いに切磋琢磨しながら学校生活を送ります。
そしてこの御歌は、「学習院院歌」とともに女子中・高等科教育の象徴として、今も大切に歌い継がれています。